床のリフォーム素材として人気の「フロアタイル」。どのような特徴があるのでしょうか?
床のリフォーム素材にはフロアタイルの他にもクッションフロアやフローリングという選択肢もあります。それぞれのメリットやデメリットを把握して最適な素材を選びたいものです。
そこでこの記事ではフロアタイルの特徴をご紹介し、クッションフロアやフローリングとの違いを見ていきます。
これから床をリフォームしようと考えているあなたが最適な素材を選ぶ助けになれば幸いです。
フロアタイルの特徴
まずはフロアタイルの特徴から見ていきましょう。
高い質感を持っている
フロアタイルの素材は塩化ビニールです。この素材はクッションフロアと同じですが、フロアタイルにはある程度の硬さがあります。表面に木や大理石などの模様が印刷されているのはクッションフロアも同様ですが、フロアタイルには凹凸(おうとつ)が表現されているので本物のように感じることができます。
施工が比較的簡単
フロアタイルのピースの大きさは1メートル以内の正方形や長方形で、そのピースを貼り合わせて床に敷き詰めます。敷き詰める床面が平らであれば既存の床の上からボンドや両面テープで貼りつけることができるので比較的簡単に施工できます。
耐久性が高い
フロアタイルは耐久性が高いのも特徴です。素材は塩化ビニールですが表面は硬く仕上げられているので重い家具を置いてもクッションフロアのように凹みません。耐水性も高いのでソースなどをこぼしてもすぐに拭き取れば汚れが染み込むこともありません。さらに表面が硬いのでキズがつくことは少ないのですが、キズついてしまった場合にもそこのピースだけを交換することが可能なので安く補修できます。
クッションフロアと比べたメリットとデメリット
賃貸などの床に多く使われているクッションフロアという素材。フロアタイルと比較したメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
硬いので家具の跡がつかない
クッションフロアと同じ塩化ビニールからできているフロアタイルですが、クッション性はなく、表面は硬く仕上げられています。そのため重い家具を置いたとしても、クッションフロアのように凹み跡がつきません。
キズがついても部分的な補修ができる
クッションフロアと比べて硬いフロアタイルですが、それでもキズがつく場合もあります。クッションフロアだと部分的な貼り替えは難しいのですが、フロアタイルの場合は複数のピースで構成されているので、キズついたピースだけを交換することも可能です。
表面に凹凸があるので高級感がある
そしてクッションフロアと比較したフロアタイルの一番のメリットは質感です。表面にはエンボス加工で凹凸(おうとつ)が表現されていて、一般の方が見るとフローリングと見分けがつかないほどです。
デメリット
次にクッションフロアと比較したフロアタイルのデメリットを見ていきましょう。
目地から浸水する
耐水性の高いフロアタイルですが、ピースの間(目地)から浸水することがあります。トイレや浴室の脱衣所など、常に床に水がかかる恐れがある場所の使用は避けたほうが良いでしょう。目地から浸水すると下地が濡れてしまい、最悪下地の木材が腐ってしまうこともありますので。
逆にそのような場所には目地のないクッションフロアがおすすめです。
材料費は多少高くなる
フローリングと比べて安いフロアタイルですが、クッションフロアよりは若干高めです。しかし施工費はクッションフロアと大差ありません。そのため耐久性の高いフロアタイルを選んだほうが長期的にはお得だと言えるでしょう。
クッション性がない
フロアタイルは表面を硬く仕上げています。そのためクッションフロアと比べるとクッション性はありません。柔らかい質感を求めるかたには不向きであると言えます。
フローリングと比べたメリットとデメリット
フローリングには大きく次の3種類があります。
- 無垢フローリング
- 複合フローリング(合板材)
- シートフローリング(印刷したシートが表面に貼られているもの)
最近のフローリングは低コストのシートフローリングが主流。しかし床のリフォームでフローリングを選択するかたは木の質感を求めている方が多数でしょう。したがってここでは素材が木材である無垢フローリング、複合フローリング(合板材)を対象に比較していきます。
メリット
フローリングと比較した時のフロアタイルのメリットを見ていきましょう。
施工が簡単、安い
フローリングの素材は木材であるため、加工や貼り付けにはそれなりの技術が要求されます。対してフロアタイルはカッターで容易に切断できるので、そこそこの器用さがあればdiyも可能です。さらに素材が塩化ビニールでできている工業製品であるため、天然の木材であるフローリングよりも安く購入できます。
耐久性が高い
フロアタイルは塩化ビニールを素材にしていますが表面は硬く仕上げられています。そのためキズや凹みに強く水分を寄せ付けません。フローリングの素材は木材なので凹みには強いのですがキズや水分にはそんなに強いわけではありません。
色々なデザインが選べる
フローリングの素材は基本的には木材です。木材にこだわる方には最適な選択ですが、その他のデザインの選択肢はありません。対してフロアタイルだと模様が表面にプリントされているので、原理的にはどのようなデザインでも可能です。
プリントされているからチープな感じがするかというとそうでもなく、印刷のリアルさ、表面の凹凸(おうとつ)も表現されているので本物と見まちがうものも多数発売されています。
デメリット
本物の質感にはかなわない部分も
木目のフロアタイルはリアルな印刷技術や凹凸の表現によって本物と見まちがうほどの質感が表現されています。しかしそれでも素材は塩化ビニールなので、本物の木材が持っている質感にかなわない部分もあります。
それは木の暖かさや香りです。
さすがにそこまでは表現できないので、木材にこだわる方は無垢フローリングや複合フローリングを検討したほうがよいでしょう。
経年変化を楽しむことはできない
木材のフローリングで経年変化を楽しみたいという方もいます。木材は年数が経過すると日当たりによって様々な色に変化していきます。逆にそれが建物の歴史を感じさせるというのもあるので好んで採用されるのです。
さらに床についたキズにも味わい深いものがあります。フロアタイルと違いフローリングは素材が木材なのでキズがつきやすいものです。しかしそのキズが逆に建物の歴史を感じさせることもあるのです。
フロアタイルはどのような人におすすめ?
クッションフロアやフローリングと比較すると、フロアタイルには次のような特徴があることが分かりました。
- 耐久性が高い、丈夫
- 質感が高い
- 費用は比較的安い
そのため床のリフォームを考えている次のような方にフロアタイルを選択するメリットがあると考えています。
- 賃貸アパートのリフォームを考えている大家さん
- 自宅の床を低価格でリフォームしたい人
- 小さい子供やペットを飼っている自宅のリフォームを考えている人
比較的低価格でコストパフォーマンスの良いフロアタイル。あなたも検討してみてはいかがでしょうか。
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