意外と簡単?ウォシュレットを自分で取り付けよう!

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ErikaWittlieb / Pixabay

今のトイレにウォシュレットがついてないので取り付けたいと考えている方の多くが次のような悩みを持っています。

  • どのようなウォシュレットを選べばよいのか分からない
  • 取り付ける費用がどのくらいになるのか分からない
  • 自分で取り付けて失敗しないか不安

この記事ではこのような悩みに対して、

  • ウォシュレットの選び方
  • ウォシュレットを取り付けるのに必要な費用
  • 取り付けに際しての注意点
  • 具体的な取り付け方

についてご紹介していきます。

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ウォシュレット選びのポイント

自分でウォシュレットを取り付けるのであればインターネット通販で買うのが一番安いです。

ウォシュレット(温水洗浄便座)は各社からさまざまな種類が発売されています。
発売元によって機能の名前は異なりますが、おおむね次のような特徴があります。

選ぶポイント特徴選ぶポイント
温水の作り方お湯を使う瞬間に作り出す「瞬間式」はランニングコストが安い。
常時お湯をためておく「貯湯式」は連続して使うとお湯切れの心配はあるものの初期費用が安い。
初期費用を抑えるなら「貯湯式」。
ランニングコストを抑えるなら「瞬間式」。
操作パネル「便座一体型」は初期費用が安い。
「リモコン型」は初期費用がかかるものの、自分の好きな場所に操作パネルを配置できる。
壁に設置可能なら「リモコン型」。
初期費用を抑えたい、壁に設置できないなら「一体型」。
脱臭機能便座に座ると自動で脱臭装置が作動する。あれば便利。
温風乾燥洗浄後、軽くペーパーで拭いた後に温風で仕上げる。ペーパーをできるだけ使いたくない人に便利。
自動洗浄便座から立ち上がると自動で便器を洗浄。あれば便利。
自動便ふた開閉便器に近づくと自動でフタが開き、便器から離れると自動でフタが閉じる。あれば便利。

当然、機能を追加すると費用も増加していきます。
自分にとって必要な機能を比較検討しましょう。

自宅に取り付けるウォシュレットに必要な機能で選び方を詳しく紹介していますので、ぜひ参照してみてください。

ウォシュレットの取り付け費用

ウォシュレットを取り付けるのは思いのほか簡単なので、自分で取り付けることもできます。
もちろん、買ったお店や水道業者にお願いして取り付けてもらうこともできますが、ウォシュレット本体価格とは別に取付費用がかかります。

主な費用の内訳は以下のとおりです。

  • ウォシュレット(温水洗浄便座)本体価格
  • 工具がない場合はその購入費用
  • 古い便座の処分費用
  • 業者にお願いする場合の工事費用(取り付け、取り外し)

自分でやる場合と業者に工事をお願いする場合で内訳が異なりますので、それぞれ見ていきましょう。

自分で取りつける場合の費用

自分でやる場合の費用はほぼ材料費(ウォシュレット本体)だけです。

ウォシュレット本体価格が安いのはPanasonicや東芝です。
TOTOやLIXILは高めですが、水回り専業なだけありモノはしっかりしています。細かなところまで作り込んであるので、予算に余裕があればTOTOやLIXILをオススメします。

  • ウォシュレット本体(1.2万円〜5.0万円)
  • 古い便座の処分(粗大ゴミ処分の料金で500円)
  • 工具(ドライバーは100円ショップでも購入できます)

アマゾン、楽天、ヤフーショッピングなど、ネット通販がやはり安いです。

さらに安く買いたければヤフオクやメルカリで中古品を買うという選択肢もあります。
使用済み・未使用品などが出品されています。それらでも良いのであればさらに安く買えます。

業者にお願いする場合は工事費が必要

材料費(ウォシュレット本体)に加えて取り付け費用が必要となってきます。取り付け費用の主な内訳は以下のとおり。

  • 出張費用(0円〜5,000円)
  • 取り外し、取り付け費用(4,000円〜10,000円)
  • 処分費用(1,000円〜4,000円)

これらを合計した業者の取り付け料金は、6,000円〜15,000円というところが相場です。

格安で取り付けるためには?

ウォシュレット本体価格は安くなってきています。最安値のPanasonicであれば1.2万円で買えてしまうほどです。
しかし取り付け費用については人件費でもあることより、これ以上に安くなることは考えにくいでしょう。
したがって安く取り付けるためには自分で取り付けることです。これまで取り付けをしたことないので不安でしょうが、やってみると思いのほか簡単であることがわかります。

しかし自分で取り付けるのは不安だという方については取り付けをお願いすることになるます。
取り付け費用は1万円程度です。(取り付け費用が1万円以上になる場合には別の店舗にいくことをオススメします)
確実に設置したいという方についてはホームセンターやヤマダ電機やヨドバシカメラなどの家電量販店で購入し、その場で取り付けについて相談する方法がよいでしょう。

悪徳業者には注意を

水回りの工事費は業者によって極端に価格が変動します。

特に急ぎで工事する場合には顧客に選択肢が少なくなるため、工事費が高くなる傾向があります。足元を見られているということですね。

その傾向が顕著に現れているのは、よく郵便受けに入っているマグネット式の広告です。

また、ネットで検索した時にあらわれる広告ページを出しているような業者についても工事費が高くなる傾向があります。

水回りの工事は常時おこなうものではなく、たまにしか発生しないため、工事費の相場が分かりにくくなります。

そのため、多く広告費をかけて広く募集しているような業者は高い工事費となる傾向があります。また、ウォシュレットの便座部分だけではなく他のものも交換するよう誘導される可能性もあります。

突発的な事象が起こる前に信頼できる業者を探し出しておいた方が良いでしょう。

ウォシュレットの取り付けができないケース

ウォシュレットにするには今ついている便座を交換しますが、取り付けるためにはいくつかの条件があります。

賃貸アパートの場合

賃貸アパートではウォシュレットがほぼ必須の設備となりつつあります。
しかし古いアパートなどでは設置されていないところも。

そのような場合にもあきらめないでください。
交渉次第では賃貸アパートでもウォシュレットを取り付けできます。

  • 大家に取り付けを要望する
  • 自分で取り付ける
  • 電源不要のシャワートイレを取り付ける

自分の設備ではないのでいくつか注意することはありますが、以下の記事で詳しく解説しています。

もっと早く交渉すればよかった!賃貸でもウォシュレットは取り付けできる。
賃貸でウォシュレットがついていないとお悩みのあなた。 トイレのウォシュレットは今や必須の設備ですよね。 全国賃貸住宅新聞が毎年「この設備がなければ入居が決まらない」ランキングというものを発表しています。その中で 単身者向け...

取り付け可能な便器のタイプ

ウォシュレットを取り付ける便器は洋式便器である必要があります。和式便器の場合は取り付けは難しいでしょう。

洋式便器の場合でも便座を取り外してウォシュレットを取り付けるので、便座の取り外しができない場合は取り付けることができません

・取り外しができるタイプ

・取り外しができないタイプ

”一体型”と言われているタイプは、便器とタンクもセットになっているため、便座だけ取り換えることができないのです。

ウォシュレット設置場所にコンセントがない場合

ウォシュレットは電気で作動しますので、設置予定のトイレ内にコンセントがあるかを確認します。

コンセントがあっても便座から遠い場合は延長ケーブルで接続します。

コンセントがない場合は新しくコンセントを設置する必要(要電気工事)がありますが、見た目を気にしないのであれば、天井の照明からコンセントを取る方法もあります。

電源不要のウォシュレットもあります。
温水が出ない、便座が温かくないなど機能的に足りていない点もありますが、ユニットバスなど漏電の恐れがあるような場所には最適です。

取り付けるウォシュレットのサイズ

便器のサイズは大型サイズ(エロンゲートサイズ)と標準サイズ(レギュラーサイズ)があります。

2000年以降に建てられた建物はほとんどが大型サイズになっています。

また、TOTOのウォシュレット、LIXILのシャワートイレは大型と標準どちらともの兼用サイズとなっていますので、気にせず取り付けることができます。

簡単にできる!ウォシュレット取り付け手順

さて、ここまで読んできたあなたはどう感じたでしょうか?
自分でもできそうな気がしてきませんか?

ウォシュレットの取り付けにはさほど難しい技術は必要ありません。
その手順をこれから詳細に解説していきます。

必要な工具は?

必要な工具は「プラスドライバー」「マイナスドライバー」「モンキーレンチ」くらいです。

その他にスパナが必要になる場合もありますが、大抵は購入したウォシュレットに工具が付属していますので問題ないでしょう。

止水栓の閉栓

ウォシュレットの取り付けをおこなう前に止水栓を止めましょう

止水栓はタンクの止水栓とウォシュレットの止水栓の二カ所ある場合があります。

作業中に水があふれないよう、タンクの止水栓とウォシュレットの止水栓の両方を止める必要があります。

止水栓がない場合は、家全体の止水栓を止める必要があります。

アパートやマンションであれば部屋の外にPS(パイプスペース)という空間があり、そこにガス・水道・電気の操作をするハンドルや、各種計器が設置されています。

一戸建ての場合は家の外(大抵は地中にある)に水道メーターが設置されており、その近くに止水栓が設置されています。

ウォシュレットの取り外し

元の便座がウォシュレットタイプ(温水洗浄便座)の場合、便器と便座はそのまま取り外しが可能となっています。

便座の固定方法によって取り外し方は異なりますが、ベースプレートで取り付けられている場合と、ボルトナットで取り付けられている場合がほとんどでしょう。

・ベースプレートで取り付けられている場合

・ボルトナットで取り付けられている場合

元の便座がウォシュレットではない普通の便座、便ふたの場合は簡単に取り外しが可能です。

便座が特別な形の場合(私は見たことがない)は業者にお願いする必要があるかもしれません。

ウォシュレットの取り付け

ウォシュレットの取り付けは、取り外しと逆の手順です。

  1. 便座を固定するためのベースプレートを便器へ取り付け
  2. ベースプレートにウォシュレット本体を差し込む

あっけないほど簡単に取り付け完了です!

水栓の接続

ウォシュレットに水を送るために既存のホースを分岐します。

水を分岐させる分岐金具も含まれているのでそれを使います。

分岐金具とウォシュレット本体を給水ホースでつなげば完了です。

給水ホースや金具を接続する時にパッキンを入れ忘れないように注意しましょう。パッキンを入れ忘れた場合、接続部より水漏れが発生してしまいます。
すぐに漏れない場合もありますが、そのうち漏れてくるのでパッキンは必須の部品です。

また、ロータンク接続用のフレキホースが含まれていない場合があります
既存のフレキホースを使用することになるのですが、分岐金具を接続する分だけ長さが合わない場合があります。
その場合はフレキホースを別途購入する必要があります。

リモコンの取り付け位置

ウォシュレットの操作リモコンは2通りあります。

  • 便座と一体型
  • リモコン分離型

便座と一体型は特に気にする必要はありませんが、リモコン分離型だと取り付け位置に注意が必要です。
一般的にリモコン分離型の取り付けステーは壁にネジ止めします。
ネジ止めの場合、壁に穴が開いてしまいますので賃貸アパートの場合は設置が難しいことも。

そんな時のためにペーパーホルダーの穴を使ってリモコンを固定する部品があります。

また壁に両面テープでリモコンステーを貼りつけるという方法もあります。
しかしリモコンのボタンが下に向けて押すようになっている場合は、どうしても粘着力が弱くなってきて落下するかもしれないという懸念があります。

その場合、ペーパーホルダーの上にリモコンを載せるように設置することで粘着力が持続します。

リモコンの取り付け位置については説明書に記載があります。
操作しやすい位置としては地面から70センチ程度上のところが推奨されています。

また、ペーパーホルダーと同じ側につけるのか反対側につけるのかという選択肢があります。
一般的にはペーパーホルダーと同じ側につけるのが多いようです。
ちなみにウチはペーパーホルダーの反対側につけていますが、特に不便は感じていません。

どうしても壁に設置したくない場合、リモコンを取り付ける台を別に設置するという案もあります。
トイレ内にスペースがある場合に限られますが、これだと壁に穴をあけることはありません。

ウォシュレット取り付けの失敗事例

ウォシュレットの取り付けは数十年に一回の作業なので、いろいろと予期しないトラブルが発生します。
私が所有しているアパートも築20年以上のものばかりなので、交換作業をするたびに新しいトラブルが発生します。

止水栓の閉め忘れ

止水栓を閉めないままうっかりホースを取り外してしまうと、トイレ中が水浸しになってしまいます
なにはともあれまず止水栓は閉めましょう。

トイレの止水栓は二カ所にあります。

  • トイレ内の水道パイプに接続されている止水栓
  • 部屋全体の元栓

トイレ内に止水栓が見当たらない場合は部屋全体の元栓を閉めます。

もし閉め忘れて水浸しになった場合はしっかり水を拭き取ってくださいね。
そのまま放置しているとカビが生えてきたり、床が腐ってしまいますので。

パッキンからの水漏れ

パイプを外して再度取り付けた場合、これまで水漏れしていなかったのに、水漏れしてくる場合があります。

その原因はパッキンの劣化です。

水道周りにはゴム製のパッキンが多く使われています。
10年ほど使用するとゴムが硬くなってしまい、パッキンの機能が失われてきます。
一度外してしまうとゴムが硬いので密着しなくなり水が漏れるようになります。

交換できるパッキンは全て交換しておきましょう。

パッキンの交換についてはこちらの記事もどうぞ。

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止水栓が固くて回らない

止水栓を触ることなどめったにないので、建築されてから一度も回されたことがないかもしれません。
とにかく水道関係の金具は固くなっていることが多いです。
しかし無理やり回そうとすると金具が曲がってしまったり、最悪は破損して水が止まらなくなってしまいます。

トイレ内の止水栓はドライバー式とハンドル式の2タイプがあります。
最も多いのがドライバー式で、10円玉でも回るようになっています。

しかし止水栓を開けた状態で長期間使用していると、金属が固着してしまって回らないことがあります。
そのような場合の対策としては以下のような手順で回してみます。

  • 袋ナットを外す
  • パッキンを外す
  • 回転部分にCRCなどの円滑剤を塗布する
  • ハンマーで何回かたたく
  • マイナスドライバー(大きめのもの)で押しながらゆっくり回す

あせらず、ゆっくり回してください。
止水栓に使われている金属はやわらかいものが多く、あせって回してしまうとネジ山をなめてしまう可能性があります。
円滑剤を塗布する、ハンマーでたたく、ドライバーでゆっくり回すというのを何回か繰り返すと固着がとれる瞬間があります。

それでも回らない場合は業者へお願いしましょう。

自分でできなかった時には?

ウォシュレットの設置では普通の工具で作業できますが、水栓や給水ホースの交換では水道業者が使う専用の工具が必要となる場合があります。

そういう場合はとにかく無理はせず、業者にお願いしましょう
無理に自分で対応しようとして破損してしまうよりも結果的には安く上がりますので。

こちらから近くの水道業者が探せます。

ウォシュレットの廃棄方法

新しいウォシュレットに交換した場合や、引っ越しの際に取り外したあとのウォシュレット。
どのように廃棄すればよいのでしょうか。

ウォシュレットの寿命は?

便器の部分は陶器なので半永久的に使えます。
しかし便座部分のウォシュレットの寿命は10年程度と考えておいた方がいいでしょう。
ウォシュレット内部は電化製品なので、永久的には使えません。

そのようなことから、便器と便座が一体になっている製品は選ばないほうがよいと言えます。

ウォシュレットが寿命になると次のような症状があらわれます。

  • 作動しない
  • 温水が出ない
  • 水漏れする

3年〜5年程度であれば修理も可能ですが、7年を過ぎると部品が製造されていないことも。
その場合は交換するしかありません。

粗大ごみに出す

ウォシュレットは粗大ごみとして処分できます。
粗大ごみの処分費用は自治体によって違いますが、500円程度のところがほとんどです。
ただし業者が交換した場合には粗大ごみとして引き取ってくれない自治体もあります。

事前に確認しておきましょう。

業者に処分してもらう

引っ越しの場合には引越し業者へ、交換の場合は取り付け業者に依頼します。
それぞれ費用がかかります。

取り外しをお願いする場合の費用は5,000円程度、処分費用は別途4,000円程度が必要です。

リサイクルショップに買取してもらう

衛生用品はリサイクルショップが買取してくれないと思っていませんか?
程度によっては買い取ってもらうことも可能です。
ただしあまりにも使用感があるものや、3年以上使用したものについては買取は難しいようです。

リサイクルショップに連絡して、買取できるか確認してみましょう。

小さく裁断して普通ゴミに出す

あまりおすすめしませんが、小さく裁断すれば普通ゴミに出せます。
ほとんどの部分がプラスチック製なので、ハンマーなどで細かく砕きます。
操作部分には基板が入っているので注意して砕いてください。

普通ゴミに出せる大きさはだいたい50cmほどです。

おわりに

普段ウォシュレットを取り付けることなどないので、素人にできるのかと不安でしたが、やってみると思いのほかあっさりとできるものです。

アパート経営の場合は原状回復工事の時に取り替えが発生するので、その都度業者にお願いするのではなく自分でできるというのはうれしいですね。

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