初めの一歩
区分マンション、アパート、戸建てなどの収益不動産を探す場合、まずはネットで調べます。
定番のサイトは「楽待」「健美家」ですね。ここには区分マンション、一棟アパート/マンション、戸建て、土地など、様々な不動産が掲載されています。
このようなサイトに公開されている物件は、不動産業者のみが見ることができるデータベース「レインズ」に登録されています。レインズに登録されている物件は不動産業者であれば誰でも仲介することができます。また、レインズに公開されずに取引きされている「非公開物件」というものもあります。
その他に、大手不動産会社では独自にサイトを運営している場合もあり、そちらのみに掲載されている物件もあります。
今は収益不動産が不足しており、条件のよい物件は出した瞬間に買付証明書が入るほど人気が加熱しています。
仲介の種類
不動産を売る時には仲介業者に買い手探しを依頼しますが、その時の依頼の方法としては専任媒介と一般媒介の2種類があります。
専任媒介と一般媒介の違い
専任媒介は依頼した仲介業者しか買い手を探すことはできません。
一般媒介は複数の仲介業者へ依頼することができます。
専任媒介と一般媒介のメリット・デメリットは?
仲介業者からすると専任媒介のほうが自社で成約できる可能性が高いため力が入ります。しかしながら、依頼者からすると複数の仲介業者に紹介してもらったほうが広く依頼することができるため良い条件で成約する可能性が高いため悩ましいところです。
また仲介業者は自社で買い手を見つけることができると売主と買主のそれぞれから仲介手数料をもらうことができます。しかしながら自分で買主を探すことができない場合はレインズへ登録し、別の業者に買主を探してもらうことになり、仲介手数料は売主からもらう分のみとなります。
探す時の目線
自分の投資の進め方により探す条件は異なりますが、一棟アパートを買う場合には最低限以下のことを基準に探しましょう。
エリア
融資がつけばどこでもいいようにも思いますが、後々の運営を考えると自分で行ける範囲でかつ土地勘があるところがいいと思います。ポイントはその地域の賃貸需要です。自分の考えているタイプの物件の需要があるのか、あるとしたらどれくらいの家賃を想定すればいいのかなど、しっかり地元の客付け会社へヒアリングしたうえで決めましょう。
ターゲットとする入居者
どのような入居者を相手にするのかを考えましょう。ターゲットとする入居者はファミリー向け、カップル向け、シングル向けが考えられます。
また属性から考える必要もあります。富裕層、平均的な層、低所得者層くらいに分けて考えてみましょう。
入居者の特性により入居付けの優しさ、入居期間の長さ、滞納リスク等が変わってきます。
地域で最低家賃が出せるのであれば入居付けは優しいでしょう。しかしながらその場合は入居者の属性が低くなり、滞納等のトラブル発生リスクが高くなります。逆に富裕層を狙うのであればそれなりの高い家賃をとることができますが、設備面の優位性や築年数の新しさなど、運営面での工夫が必要となってきます。
価格帯
売るときのことを考えると、あまり大きな規模のものは考えものです。不動産を買う相手として考えやすいのはサラリーマン投資家でしょう。その場合、その人の年収によって融資額の上限がほぼ決まってきます。年収700万円〜1500万円くらいの会社員の場合、融資額は5000万円から最大でも2億円くらいになってくるものと想定できるので、自分の物件がそのボリュームゾーンを捉えることができると売りやすくなります。
利回り
高ければ高いほど良いですが、そうそう条件のよい物件はありません。自分の希望より2%くらい下までの物件を検索範囲として絞り込みましょう。実際の価格はここで決まるものではなく、売主と買主の交渉結果で決まるためまだ焦る必要はありません。
間取り、戸数
ターゲット入居者と価格帯が決まれば自ずと間取りと戸数は決まってきます。シングル向けであればワンルーム、1K、1LDKあたり、カップル向けであれば1LDK、2DK、2LDKとなり、ファミリー向けであれば2DK以上の間取りが考えられます。
仲介業者との関係づくり
ポータルサイトで業者に問い合わせをする時にメールアドレスを公開します。業者によってはそのアドレスを自社のメルマガに勝手に登録してしまうところもあり、結構な数の物件情報が集まるようになります。
不動産業者も自社で物件を扱う場合は両手仲介を狙うので、物件の仕入れに強い業者は自社で客付けしようと動きます。そこである一定期間取引が成立しなければ、レインズへ載せ、ポータルサイトに公開されることになります。
仲介業者と接触していくと、自分の属性を公開することになりますが、業者としっかりコミュニケーションをとれるようになれば、あなたの属性で買えるような物件を優先的に紹介してくれるでしょう。
仲介業者へ自分の情報を開示し、どのような物件を買いたいのかを伝えることで、買えるまでのスピードが短縮されます。
物件のチェック
あなたの希望にあった物件が出てくると、次は現地調査です。見ずに買う人もいますが、今後のあなたの経営に関わってくることですのでしっかり確認してください。失敗しても誰も責任はとってくれません。どのような箇所をチェックすればよいかはまた別の機会に説明します。
買い付け
物件をチェックして納得がいけば、仲介業者経由で売主へ買付証明書を提出します。
買付証明書を出すことで売主に買う意思を伝えますが、買える順番はケースバイケースになります。
最近は融資がついた順で決まることが多いため、現金で買える人はとても強いです。
指値交渉
不動産の価格は決まったものではありません。あくまでも売主の希望であるため、自分の納得できる価格で考える必要があります。
価格の交渉をすることを指値交渉と言いますが、ここには様々なテクニックがあるので、またの機会に説明したいと思います。
融資付け
物件を買うときの一番重要な融資付けですが、ここで初心者が一番犯しやすいミスは、業者にお任せしてしまうということです。かくいう私もその過ちを犯してしまい、不利な条件で買ってしまうことになりました。
物件を買う前には必ず自分で銀行訪問をすべきであったと強く思います。いまさらですが。
金消契約、売買契約
めでたく銀行からの融資が付き、売主がこちらの買値に納得してもらったら契約となります。
銀行とは金消契約を結び、売主とは売買契約を結ぶことになります。
最初は緊張しますが、やってみるとあっさりしたものです。
あっという間に終わってしまいます。
まとめ
駆け足で物件の購入までの流れを解説しました。それぞれの項目について知識とノウハウが必要ですので、どのようなノウハウなのか、どうやって身につけていけばよいのかは別の機会に詳しく説明していきたいと思います。
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