不動産投資で悩むのが中古ワンルーム投資と1棟アパート投資の選択。
自分の投資スタイルによってどちらが最適かが異なります。
私は1棟アパート投資を選択したものの、不動産投資にかける作業時間が本業の合間ですまなくなってしまったので専業となりました。
しかしサラリーマンをやりつつ副業として不動産投資を始めたいのであれば中古ワンルーム投資は魅力的です。
この記事では中古ワンルーム投資を1棟木造アパート投資と比較してメリットとデメリットを検証しています。
あなたが不動産投資を始めるための参考にしてください。
中古ワンルーム投資のメリット
まずは中古ワンルーム投資のメリットから見ていきましょう。
安全性
中古ワンルーム投資の対象となる建物は鉄筋コンクリート(RC)造です。
鉄筋コンクリートは法耐定用年数が47年と非常に長いので、銀行の融資期間も長くとれます。
これまで私が見た中では45年もの長期間の融資を引いている人もいました。
融資期間が長いと元本が減りにくいというデメリットもありますが、
- キャッシュフローが多くとれる
- 現金を蓄積できる
- 突発的なトラブルにも余裕を持って対応できる
というリスク回避に役立ちます。
また建物自体の安全性を考えても中古ワンルーム投資は有利です。
建物は火災、地震などの災害で損壊することも考えられます。
しかし鉄筋コンクリートの建物は燃えにくく、損壊しにくいという特徴があります。
そのため災害にも強いこともありますし、火災(地震)保険料も安く済むという特徴もあります。
容易性
中古ワンルーム投資は不動産投資の初心者に取り組みやすいという特徴があります。
具体的には次の3つの容易性があります。
- 購入の容易性
- 管理の容易性
- 客付けの容易性
購入の容易性
中古ワンルームは500万円くらいから売り出されています。
500万円であれば現金で購入できる方もいるし、サラリーマンであれば銀行から融資を受けて購入することも可能です。
1棟木造アパートの場合は安くても2千万円は必要なので、購入のハードルはかなり低いと言えます。
管理の容易性
中古ワンルームは区分所有のため、建物全体の管理は自分ではおこないません。
建物全体の管理はマンション管理組合が管理会社に委託しています。
そのため自分でやることは部屋の内装や設備に限られており、考えること、作業すること、依頼することも少なくてすみます。
客付けの容易性
最近のマンションはオートロックやエレベーターなどの設備が充実しています。
そのような設備は人気なので、家賃も高めに設定できるし、空室期間も短くなります。
中古ワンルーム投資のデメリット
中古ワンルームは安全性が高く、取り組みも容易であるというメリットがありました。
ではデメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
収益性
1棟木造アパートと比べるとキャッシュフローが少ないというデメリットがあります。
その理由は大きく2点あります。
- 家賃総額が少ない
- 修繕積立金、管理費が高い
家賃総額が少ない
一番のデメリットは家賃総額が少ないので、得られるキャッシュフローも少ないということです。
これは規模の差によるものなので多くのワンルームを保有すれば同様のキャッシュフローを得ることも可能です。
しかし1棟木造アパートでは一つの場所、建物に部屋が集約されているのと比べ、ワンルームの場合は様々な場所に部屋が分散するので管理が煩わしいという問題もあります。
さらにワンルームの場合は賃料を上げにくいという問題もあります。
ワンルームマンションを保有している人は大抵が投資目的なので、同じ建物の他の部屋も貸し出されています。
貸し出し賃料を他の部屋より高く設定してしまうと客付けに影響するので、ある程度家賃を合わなければなりません。
修繕費用、管理費用が高い
中古ワンルーム投資の場合、建物の修繕費用は修繕積立金として毎月マンション管理組合が徴収します。
また建物の管理もマンション全体でおこなっているので、マンション管理組合が委託した管理会社がおこなっています。
そしてそれらは1棟木造アパートと比べると次の理由から概ね高額になりがちです。
- 1棟木造アパートに比べて付帯設備が多い
- 清掃費、管理費などが高い
- 大規模修繕を定期的に実施するので修繕積立金が高い
これは設備が豪華なことの裏返しでもあります。
オートロックやエレベーター、機械式駐車場など、マンションは多くの設備を備えています。
これらの設備の定期的な点検はもちろんのこと、故障した時には修理が必要なので、その分費用がかかります。
清掃費、管理費なども高額になりがちです。
マンションの管理会社は建設したメーカーの子会社や関連会社であることが多く、良い意味で大企業です。
1棟木造アパートであれば月に2回程度清掃するところを、マンションでは毎日清掃するところも。
当然建物はキレイに保たれますが、その分費用もかかります。
管理費も同様です。
1棟木造アパートの場合、家賃総額の3%〜5%が相場です。
しかし分譲マンションの場合は㎡あたり150円〜170円が相場で、家賃総額に引き直すと10%〜15%に相当します。
さらに一番大きな出費が大規模修繕。
建物全体を自分で保有する1棟木造アパートだと実施をギリギリまで引き伸ばすことも可能ですが、マンションは共用の建物なのでそうはいきません。
結果的に実施回数が多くなり費用も高くなります。
キャピタルゲインを狙いにくい
次にキャピタルゲインを狙う時にも不利な点があります。
中古ワンルームでは同じマンションの他の部屋も売りに出されています。
その場合、過去の売り出し価格が公開されていることが多いので、価格が上振れする余地が少なく、高く売ることが難しいという事情があります。
その点、1棟アパートは同じ条件のものが少なく個別性が高いので、時間をかければ高く売ることも可能です。
中古ワンルーム投資に向いているのはこのような人
収益性を考えると魅力的な1棟木造アパートへの投資。
しかし融資のハードルが高いこと、建物管理を全て自分でやることなど、それなりの作業時間をあてる必要があります。
本業が忙しい方にとっては突発的に発生するトラブル対応は大きな負担になります。
それと比較すると融資のハードルが低く、建物管理は全て管理会社がおこなう中古ワンルーム投資は魅力的です。
収益性は1棟木造アパートには見劣りするものの、安定的に収益を見込めるので資産は確実に殖えていきます。
金融資産への投資の他に分散投資を考えているのであれば、中古ワンルーム投資は最適と言えるでしょう。
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