あなたは投資用マンションは必ず貸すものだと考えていませんか?
マンション自体は投資用や居住用などの区別はなく、単に買う人がそのように考えているだけのもの。
もしあなたが次のような条件に当てはまるのであれば今すぐ自分で住むための投資用マンションを購入しましょう。
- 賃貸マンションに住んでいる
- 今は独身
- 不動産投資をはじめたいが頭金が少なくて不安
返済のすすんだ投資用マンションがあれば不動産投資をはじめるハードルが一気に下がります。
ローンで買うと毎月の返済が必要ですが、賃貸で支払う家賃と違って最終的には自分の資産になるからです。
そのような投資であるヤドカリ投資法をご紹介していきます。
投資用マンションに自分で住むメリット
投資用マンションに自分で住むと次のようなメリットがあります。
- 家賃が資産構築の手段になる
- 低金利の住宅ローンが使える
- 頭金が少なくても購入できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
家賃が資産構築の手段になる
投資用マンションに自分で住むというヤドカリ投資法では、家賃の代わりに自分のマンションのローンを支払うというのがポイントです。
年収の3割を占めると言われている住居費。
賃貸に住んでいると単なる出費ですが、マンションローンの支払いに充てるなら資産への投資になります。
家賃が月7万円の賃貸マンションに住んでいると考えてみてください。その家賃を支払いに充てれば年間80万円ほどは余裕で返済できます。
もちろんローンの支払いには利息も含まれているので全額資産になるわけではありません。しかし賃貸に住み続けるよりは年間60万円ほどは資産が増えるという計算ができるのです。
低金利の住宅ローンが使える
自分で住む居住用として投資用マンションを購入すると、低金利の住宅ローンが使えます。
一般的な投資用ローンの金利は2%~3%程度。しかし住宅ローンであれば金利は1%程度です。金利面で1%~2%程度は有利になり、2,000万円借り入れた場合には年間20万円~40万円の費用が節約できます。
これはコスト面での大きなメリットです。
また、投資用マンションと居住用マンションではローン審査の厳しさも異なります。
投資用マンションの審査には通らなかった人でも、自分で住む居住用マンションなら審査に通るかもしれません。
では具体的にどのぐらいの金額を借りられるでしょうか?
目安は年収の7倍程度。
年収300万円であれば2,000万円程となります。
投資用マンションであればハイグレードのものが購入できる金額です。
頭金が準備できない人でも購入可能
「ワンルームマンション投資はしたいけど頭金が準備できない。」そう考えてワンルームマンション投資に踏み切れない人も多くいます。
ワンルームマンション投資は不動産投資の中でも比較的低価格で始められるのですが、少なくとも300万円程の現金は欲しいところ。
しかし自分で住むマンションであれば頭金ゼロでも購入できます。しかも自分が家賃を払うので滞納の心配もありません。
そう考えると通常のワンルームマンション投資よりもリスクは低く、少ない頭金でもはじめても十分安心です。
自分が住んだ後、いつ賃貸に出すかのタイミング
マンションを住宅ローンで購入した場合、理由もなく賃貸に出すとことは認められていません。
どのタイミングで賃貸に出すかという点については、いくつかのタイミングを頭の中に描いておくことが大切です。
正当な理由を考える
自分で住む目的で購入した投資用マンションを賃貸に出す際には、金融機関に対して正当な理由が必要です。
例えば、
- 転勤で物理的に住めなくなった
- 結婚するので今のマンションでは狭すぎる
- 親の介護で実家暮らしをする
など言った理由が考えられます。
ただし、理由によっては、賃貸に出せないので注意しなければいけません。
例えば、
- 毎月の住宅ローンの支払いがきついので賃貸に出す
- 他の物件に住みたいので賃貸に出す
などといった理由はNGです。
もしも正当な理由なく勝手に賃貸にした場合、ローンを組んでいる金融機関によっては残債の一括返済を求められることがあります。
注意してください。
リノベーションを学ぶ
投資用マンションに自分で住むと、
- 設備の変更
- 床、壁の貼り替え
など、自分の好みに応じて自由にアレンジできます。
気に入った設備を取り入れたり、内装をアレンジすることでDIYのスキルを高められるでしょう。
内装や設備の古い、格安の投資用マンションが手に入ればしめたもの。
自分でリノベーションして転勤や結婚など正当な理由で賃貸に出せれば、お洒落なマンションのできあがり。
高い利回りが稼げる投資物件として活躍してくれるでしょう。
金融機関への対応
投資用マンションをキャッシュで一括購入する場合には、自分で住んでも賃貸に出しても何も問題ありません。
しかし、住宅ローンで購入する場合は違います。
投資用マンションと居住用マンションとでは審査基準が異なるので、自分で住む物件を一時的に賃貸に出さなければいけない正当な理由が必要です。
どんな理由が正当だと認められるかについては、金融機関ごとに対応が異なります。
投資用マンションに自分で住むことを考えている人は、住宅ローンを組む前にそうした点もしっかり情報収集しておくことが重要です。
フラット35がおすすめ
住宅金融支援機構からラインナップされているフラット35は、
- 審査がそれほど厳しくなく借りやすい
- 自分で住む後に賃貸に出す際の条件もそれほど厳しくない
というメリットが期待できます。
ヤドカリ投資法を考えている人にとっては、おすすめの住宅ローンと言えるでしょう。
転勤先で新たな物件を購入
転勤や結婚などライフステージが変わることによって、自分で住むために購入したマンションに住み続けられなくなるということはあります。
特に転勤になった場合には、転勤の期間によっては新天地で別の物件を購入したいという人もいるでしょう。
住宅ローンの中には、2物件目も居住用の住宅ローンとして組めるケースもあります。
対応方法は金融機関によって異なるので正直に相談してみましょう。
嘘をついてもすぐにばれますし、バレると住宅ローンの審査が通らないので注意してください。
投資用マンションに自分が住むときの注意点
ヤドカリ投資法で最もポイントとなる住宅ローン。
しかし住宅ローンを使うにはいくつか注意点があります。
住宅ローンには広さの制限がある
住宅ローンを使うには、対象となるマンションの床面積が30㎡以上という制限があります。
しかし投資用として売り出されているマンションはワンルームマンションがほとんど。
その中で利回りがよいものを見つけるには、30㎡~40㎡の1LDKタイプのものが最適でしょう。
一人で部屋を広く使いたい人の需要を十分取り込める間取りです。
詳細な利用条件はフラット35の利用条件に記載されていますので確認しましょう。
オーナーチェンジ物件は住宅ローンが使えない
投資用マンションが売りに出されている場合、次の2つのパタンがあります。
- 空室
- 入居中
空室の場合はそのマンションを買った後自分で住めます。
しかし入居中の場合は現在住んでいる入居者が退去しなければ自分で住めません。
入居中の物件を別の人から買う場合はオーナーチェンジと言いますが、そのような物件の場合には住宅ローンが使えません。
住宅ローンは自分で住むマンションを購入するためのローンです。
オーナーチェンジの場合は他の人が住んでいるので、当然住宅ローンの対象外となってしまいます。
住んでいる人が出て行ってから自分が住もうと考えていても同様です。
購入するマンションは空室でなければ住宅ローンが使えないのです。
住宅ローン控除には広さの制限がある
住宅ローンを使えば住宅ローン控除が受けられると思われがちですが、今回ご紹介したヤドカリ投資法だと難しいでしょう。
住宅ローン控除を受けるには次の条件を満たす必要があります。
- 実際に住んでいること
- 年間所得が3,000万円以下であること
- 床面積が50㎡以上あること
- 10年以上の借入期間であること
投資用としても利益が上がる物件の場合、一般的に広さは狭め。
住宅ローンが適用でき、利益が上がるとすると30㎡ギリギリのものが狙い目です。
そうなると住宅ローン控除は適用されなくなってしまいます。
自分で住むことが前提ではない物件選びを
自分で住むためのマンションは収益性を考えずに選びがち。
しかし将来的には賃貸に出すことが前提です。
そのため物件の選びかたには注意しましょう。
具体的には次の3つのポイントです。
- コストパフォーマンス
- キャッシュフローの出やすさ
- 資産価値の維持
まずは自分で住むので住宅ローンが使えますが、将来的にはアパートローンに切り替えなければならないかもしれません。
そうなったとしてもコストパフォーマンスは合うのか、キャッシュフローは出るのかを計算して物件選びをしましょう。
まとめ
賃貸マンションに住むのであれば自分で住むための投資用マンションを買うのがおすすめです。
一般的にはヤドカリ投資法といわれているこの手法。
多くのメリットがあります。
- 低金利の住宅ローンが使える
- これまで支出だった家賃で資産構築できる
なんといっても家賃がそのまま資産構築になるのが大きなメリット。
家賃は年収の3割が目安とも言われているので、その影響力は計り知れないものがあります。
反対に、投資用として購入した場合には一括返済を求められる可能性があります。
そのため将来的に不動産投資をするとしても、投資用マンションを自分で住むために購入しましょう。
しかし購入するマンション選びは慎重に。
買ったとたんに3割値下がりする新築マンションなどは論外です。
自分で住むとしても投資家目線でのマンション選びが必要です。
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