家賃収入で副収入を得ようとワンルームマンション投資を始めたけど思っていたほど儲からない。
そんな時は頑張って収益を改善するという方法もありますが、スパッと売却してしまって不動産投資をリスタートするのも選択肢です。
しかし売却の査定をしてみた結果、売却金額でローンが返せないということも。
そうなるとそのワンルームマンションは売却できません。
そこでこの記事では、ローンが残ったワンルームマンションを売りたいあなたのために、どのような方法があるのか、どんな注意点があるのかをご紹介していきます。
ローンの残ったワンルームマンションを売却する方法
ローンでワンルームマンションを購入した場合、たいていは銀行の抵当権がついています。
抵当権がついていると不動産は売却できないので外さなければなりません。
しかし銀行はローンが完済されない限り抵当権は外さないのです。
ワンルームマンションがローン残高より高い金額で売れれば問題なく一括返済できますが、ローン残高より少ない場合、足りない分は自己資金でおぎなわなければなりません。
では自己資金でおぎなえない場合は全く売却の見込みがないのでしょうか?
いいえ、次のような方法が考えられます。
- ローンを借り換える
- 任意売却
- 競売
ローンを借り換える
自己資金でおぎなえない分を他から借り入れするという方法です。
まず担保の有無が重要です。
担保があればない場合に比べて有利な条件で借り入れできるからです。(物的担保)
物的担保には次のようなものがあります。
- 自宅などの不動産
- 株や債券、生命保険
自宅などの不動産はもちろんのこと、株や債券、生命保険などの金融資産も物的担保として認められます。
物的担保がない場合、その人自身の信用も担保として考えられます。(人的担保)
人的担保には次のようなものがあります。
- サラリーマンとしての勤務実績
- 連帯保証人
年収が高い、勤続年数が長い、勤務している会社の信用が高いなど、今後あなたが継続して給料を得られる可能性が高いと判断されれば担保の価値が上がります。
また属性の高い人を連帯保証人として準備することも有利に働きます。
物的担保、人的担保ともにない場合、要するに無担保ということですが、借り入れのハードルは高くなります。
ただ可能性が全くないわけではありません。
その分借り入れる条件(金利や融資期間)が厳しくはなります。
任意売却
どうしても他からの借り入れが不可能であれば任意売却という手段をとります。
銀行はローンを全額返さないと抵当権を外しません。
しかしワンルームマンション売却で返しきれなかったローンを別途支払うことを銀行と合意したうえで売却することを任意売却と言います。
任意売却が可能であればローンを借り換える必要がないのでは?とも思いますが、任意売却は最後の手段と考えておいたほうがよいです。
というのも任意売却したからといって残りの債務は消えるわけではないからです。
しかも銀行からすると事故債権になるので積極的にはすすめてきません。
ローンが払えなくなって仕方なく取る手段なのです。
ローンを滞納してしまうとあなたの信用情報に履歴が残ります。
そうなると新しくローンを組んだり、クレジットカードを作成したりすることが難しくなります。
残ったローンの返済条件についてもこれまでとは異なるでしょう。
銀行からしてみれば貸し倒れとなるよりも少しでもいいので返済してもらったほうが損失は少なくすみます。
しかし無担保の債権なので、これまでより金利や返済期限の条件が悪化することは避けられません。
競売
担保となっているワンルームマンションを債権者である銀行に差し押さえられ、強制的に売却されてしまうのが競売です。
銀行のローンを滞納してしまうと期限の利益を喪失します。
そうなるとローン契約は破棄され、残りの債権の一括返済を迫られます。
銀行は債権が回収できないとなると、担保になっているワンルームマンションの売却を迫ります。
それが任意売却です。
しかし任意売却に応じない人もいます。
「今住んでいるところを追い出されたくない」「面倒だから対応したくない」など理由は様々ですが、どのような対応も取らない人もいます。
そんな人にもお構いなく、債権者である銀行は少しでも債権を回収したいと考えます。
そうなると裁判所の許可を得て強制的にワンルームマンション売却の手続きをおこなうのです。
それが競売です。
ローンの残ったワンルームマンション売却の注意点
ローンの残ったワンルームマンションを売却する方法をご紹介しました。
しかし売る前にもいくつか注意点があります。
ローン残額以下でも税金がかかることも
ワンルームマンションがローン残額以下でしか売却できなかったからといって税金がゼロかというとそうではありません。
不動産を売却した時にかかる税金である譲渡所得税は次の計算式で算出されます。
譲渡所得税 = 譲渡益 × 税率(所得税+住民税)
固定資産額はローン残額ではありません。
勘違いしている人が多いのですが、毎年一定額を減価償却した残りの資産額です。
減価償却が進んでいる不動産の場合、固定資産額は大きく下がります。
結果、売却金額よりもはるかに低い金額となっていて、大きな譲渡益が出ることもあるのです。
そうなると自己資金でローンの残額を返済するのに加え、多額の譲渡所得税も納めなければなりません。
売却時にどのくらいのキャッシュが必要かを把握しておかなければ税金が払えなくなってしまいます。
業者の査定金額は妥当か?
業者の見積りが低いからと言ってあきらめることはありません。
ワンルームマンション売却相場の調べ方でご紹介したとおり、実際に自分でも確認してみることです。
市場に出してみると案外高値で売却できることもあります。
すぐに売却しなくてもよいのであれば、希望の金額で売りに出しておくのも手です。
それでも買う人が現れる可能性はゼロではありませんので。
無担保ローンは金利が高い
無担保ローンはフリーローンとも呼ばれ、有担保ローンに比べて金利が高めです。
金利は4%以上になることがほとんどで、7%以上の高金利になることも。
それでも担保がない場合は仕方がありません。
ローンの残ったワンルームマンション売却まとめ
ローンの残ったワンルームマンションを売却する方法と注意点をご紹介しました。
残ったローンは自己資金で完済したいところですが、自己資金がない場合は借り換えて売却するしかありません。
現在借りている銀行に相談して早めに売却活動を始めましょう。
競売になってしまうと普通に売却するよりも極端に安くなります。
絶対に避けたい売却方法です。
早く、高くワンルームマンションを売却するため、きちんと基本から実践しましょう。
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