アパートの適正価格を算出しよう。収益還元評価の出し方。

不動産投資
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アパート購入に向けて色々な物件を見ると思いますが、現地確認する前にやることがあります。

それは適切な価格設定です。

価格設定を誤るといくら運営を頑張っても失敗をリカバリーできないこともあります。

そのくらい重要な価格設定ですが、算出の仕方は二通りあります。

収益還元評価と積算評価です。

今回は収益還元評価を元にした価格設定方法について見ていきます。

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収益還元評価とは?

収益還元評価とは、そのアパートで見込まれる収益を元にして価格を算出する方法になります。

例えば年間1,000万円の家賃収入があるとした場合、

  • 8%の利回り
  • 空室率90%
  • 掛け値:80%

という考えの金融機関の場合には、9,000万円までの融資が可能と判断します。

(1,000万円(家賃)÷0.08(利回り)×0.9(空室率)×0.8(掛け値))

本来は費用となる経費は物件ごとに異なりますが、収益還元評価の場合はある程度丸めて考ます。

金融機関によっては築年数を元に空室率や掛け値を変更したりもしますが、ここでの詳細な説明は省きます。

指標

金融機関の融資額が収益還元評価として算出されたとしても、自分がその価格で買うかというのは別です。

自身の経営スタイルにもよりますが、短期に売却したい場合と長期に持ちきりたい場合では異なります。

また、その物件の構造(RCや木造等)、客付に苦労する地域かによってもかかってくる費用は変わってきます。

それらを考慮して考えるために必要となる主な指標を以下に説明します。

管理費

自主管理をやられる方は必要ありませんが、アパート管理を不動産管理会社へ依頼する場合に必要となる費用です。

通常は家賃収入の5%となることが多いですが、大規模に依頼している場合などはディスカウントしてもらって3%程度まで下がるケースもあります。

また、アパートは定期的な清掃が必要となります。

不動産管理会社へ依頼する場合もありますが、若干割高になってしまいます。

自分で清掃専門の会社に依頼すると若干費用が安くなります。

アパートの規模にもよりますが、1万〜2万/月程度が相場になります。

その他、年に1、2回特別清掃として高圧洗浄を実施しますが、その場合には更に1万〜2万円程度の追加となります。

消防設備の点検も半年に1回実施することが義務付けられており、3年に1回は消防署長に報告する義務があります。

水道・光熱費

共用部の水道料金と電気料金が該当します。

共用部の水道料金はほとんど発生しません。

電気料金は共用部の電灯と、受水ポンプの動力費用が必要になります。

10戸程度のアパートであれば、電気料金が3,000円/月、受水ポンプの動力費用を5,000円/月程度見込んでおけば十分でしょう。

また、受水ポンプは定期的な清掃が必要となります。

概ね1年に1回程度は清掃を実施していますが、その際の費用としては3万円〜5万円を見込む必要があるでしょう。

修繕費用

10年に1回の大規模修繕。

退去ごとの原状回復やリフォーム。

固定資産税

RCは高く、木造は安いです。

固定資産税は「固定資産税評価額」により算出されます。

 

レントロールと空室率

近隣の家賃相場をチェックしましょう。

家賃相場はスーモのサイトが一番需要が高いです。

また新築であれば将来的には家賃が下落していくのでそれを見込む必要があります。

将来的に最低家賃がどれくらいかを把握して、家賃収入の下限を計算しましょう。

競合が多い場合は空室率を高めに設定しておきます。

しっかり運営するのであれば空室率95%はキープできますが、安全を見るのであれば空室率は90%程度で計算したいところです。

競合が多いのであれば更に下げて、80%〜85%で計算する必要があるかもしれません。

減価償却費

正確にはキャッシュの支出を伴わないので費用とは言えませんが、減価償却費を多く計上できると利益を圧縮することができ、納税額を抑えることができます。

減価償却費として計上できる金額は建物の資産計上額によって上下しますので、自分の戦略に有利となる方法で計算できるように準備しましょう。
減価償却費の決め方については以下の記事が参考になります。

参考記事:アパート経営の減価償却費をコントロールする方法

まとめ

気に入った物件を見つけると評価が甘くなりがちです。

買える物件は銀行評価によりますが、運営に苦労しない物件はどのくらいの余裕を見込んでいるかによります。

購入前には上記の指標を色々操作し、自分の許容できる範囲の価格を把握しましょう。

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