家賃収入で税金も安くなる?|サラリーマン大家が活用できる4つの節税術

不動産投資

サラリーマンの副業として人気の不動産投資。
家賃収入を得られるメリットがありますが、払う税金も増えてしまいます。

せっかく収入が増えたのに税金も増えるのはちょっと・・・と考えているあなた。

  • サラリーマンをやりつつ家賃収入を得たい
  • 払う税金は減らしたい
  • 家賃収入を得つつ税金を減らせる方法はあるのか?

などの悩みをお持ちではないでしょうか。

不動産投資のメリットとしてよく聞く「節税」。
なんとなく税金が安くなる気がするけど、具体的な方法は知らないかたは多くいます。

そのような方に向けてこの記事では、不動産投資で家賃収入を得つつ支払う税金を減らす方法についてご紹介していきます。

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サラリーマン大家が納める税金

不動産投資を始めて家賃収入を得るようになると様々な税金が発生します。

家賃収入にともなう税金

家賃収入を得た場合、次の税金を納めることになります。

  • 所得税
  • 住民税
  • 消費税
  • 事業税

所得税、住民税はサラリーマンの給与所得から収めている税金なので、よく知られています。
住んでいる場所や収入の額によって違いがありますが、所得に対して15%~65%の税金を納めなければなりません。

消費税は課税売上が1,000万円以上あると納税する必要があります。
家賃収入には課税売上と非課税売上があり「住居」として得た家賃収入は非課税売上に分類されます。
課税売上に分類されるのは「テナント」として得た家賃収入です。
しかも1,000万円以上で納税義務が発生するので、不動産貸付業ではほぼ納税は発生しないでしょう。

知られていないのが事業税です。
不動産貸付業の場合、所得の5%を事業税として納税しなければなりません。

これらの税金が家賃収入で発生する税金です。

所得に応じて税金は減る

所得税、住民税、事業税は所得に応じて課税されます。
つまり所得が少ないと税金も少なくて済むということです。
当然ですよね、所得が少ないのですから。

でも課税されるのは「所得」であって「収入」ではありません。
収入と所得の違いは次のとおりです。

収入:売上や給料など、実際に入ってくるお金
所得:収入から必要経費を差し引いた金額

現金の支出がない必要経費だと、税金を減らしつつ収入を維持できます。
はたしてそのような必要経費があるのでしょうか。

サラリーマン大家の節税メリット

サラリーマンは「源泉徴収」によって給与から所得税、住民税を事前に差し引かれています。
自分で税金を納める必要がないことから、どのくらいの税額か意識していない人も多いでしょう。
しかしこの所得税と住民税、本来は該当年度の所得によって決まるものですが前年の所得で決められています。
そのため若干の誤差が生じ「年末調整」で還付されたりします。

サラリーマンの給与とは別の収入源がある場合、それも合算して所得を計算します。
所得が増えれば納める税金も増えますが、所得が減ると所得税、住民税が還付されるのです。

所得が減るとはどういうことでしょう?

例えばサラリーマンの副業として不動産投資をおこなっている人の場合。
不動産投資の収支が黒字だと所得が増えて税金も増えます。
しかし赤字の場合は納める税金もありません。
さらにサラリーマンの所得から赤字分を引くことができるので、既に納めた所得税・住民税も還付されます。

また健康保険料も所得に応じて決まっているので、所得が減ると安くなります。

サラリーマン大家が活用できる4つの節税術

所得をマイナスにすれば所得税が還付されて税金が戻ってくる。
しかしキャッシュがマイナスになって税金が還付されても意味はありません。
そこでキャッシュを減らさずに所得をマイナスにする方法を見ていきましょう。

白色申告、青色申告控除

所得に対して一定額が控除されます。
白色申告だと10万円、青色申告だと65万円。
青色申告は複式簿記で提出する必要がありますが、freeeなどの会計ソフトを使えば簡単に作成可能です。
ぜひ使いたい控除です。

経費(備品、オフィスなど)

家賃収入から必要経費を差し引いた残りが所得です。
アパート経営の経費は限られていますが、それでも今支払っているものを経費として計上できる可能性があります。

具体的にはノートやペンなどの文房具、パソコンやプリンターなどの事務用品、自宅をオフィスにすることで一定額を家賃として計上するなど・・・。
あまりやりすぎると否認される可能性もありますが、きちんと理由が説明できるのであればどんどん経費として計上しましょう。

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減価償却費

建物の価値から毎年一定金額を経費として計上できます。
帳簿上の価値から減らすだけなので実際にキャッシュは出ていきません。
不動産で節税するのであればいかに減価償却費を多く計上するかがポイントです。

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給与の支払い

個人事業主の場合は自分に給与は払えないので経費として計上できません。
しかし配偶者であれば給与を支払い、それを経費にできるのです。
配偶者へ支払う給与なので、実質自分への給与と違いはありません。

ただし配偶者が別の収入源を持っている場合は注意が必要です。
配偶者の所得税は別の収入源と支払った給与を合算して計算しなければならないからです。
金額によっては家賃収入の所得税より高くなる可能性もあるので注意しましょう。

サラリーマン大家が注意すること

家賃収入をマイナスにできれば自分の給与所得と合算して所得税を還付することもできます。
実際、不動産投資を始めた初年度は物件購入の諸経費や、不動産取得税でマイナスになります。

そうすると所得税、住民税が減るのはもちろんのこと、健康保険料も減額されるのです。
計算してみると分かりますが、意外と大きな金額になります。

今後融資を受けるのであれば黒字決算が必要

所得がマイナスだと所得税が還付されたり、健康保険料が安くなったりと多くのメリットがありますが、デメリットもあります。
銀行の評価が低くなることです。

融資を受ける予定がないのであればあまり気にする必要はありません。
しかし今後も物件を買い増ししようと考えている場合、融資が難しくなることを頭に入れておく必要があります。
例外もありますが、基本的に銀行が融資をするのは黒字の決算を積み重ねている事業者です。
赤字続きの事業者に新たに融資をするのはかなりハードルが高いと思っていてください。

会社が副業を禁止している場合は法人化も検討

確定申告の時に住民税の納付方法を「自分で納付」にすれば会社に副業がバレることはありません。
しかしそれでも所得税や住民税、健康保険料が安くなっているとバレる可能性は否定できません。

サラリーマンの所得はそのままにして不動産投資をやる場合、法人を設立しておこなう方法もあります。
新しい法人を設立して信頼できる人(妻、親、兄弟など)を社長にし、自分が株主になるという方法です。
もちろん法人から給与も受け取りません。
サラリーマンを続けている間は法人に資産を貯め、退職後に社長や社員になることで給与を受け取れるようにするという方法です。

まとめ

サラリーマンでも家賃収入を得つつ税金を減らすことは可能です。
しかし今後も融資を受け、事業を拡大したい場合は節税よりも納税。
黒字の決算書があれば、継続して融資を受けられます。

今後どのような事業運営をするのかによって、赤字にするのか、黒字にするのかを判断していきましょう。

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